たとえば初回の打ち合わせで、「デザインも大事ですが、SEOも重視したいです」と言われた場面を考えてみてください。
この一言に、何を含めて見積もればよいでしょうか。検索順位を上げたいのか、今のサイトが検索に出ないのか、記事を増やして問い合わせにつなげたいのか。期待していることによって、制作時に必要な対応は変わります。
まず提案したいのは、対策の名前ではなく、今回の制作でどこまで担当するかです。
最初の質問は「何位にしたいですか」より手前にある
確認したいのは、誰に、どんな用事でサイトを見つけてほしいか。
たとえば店舗なら、店名を知っている人に営業時間を届けたいのか、地域でお店を探している人に選んでもらいたいのか。その違いが分かるだけでも、必要な情報やページを考えやすくなります。
返答例としては、こんな聞き方ができます。
どんなお客様に、何を調べたときに見つけてもらいたいですか? 今のサイトで困っていることも聞かせてください。
難しい専門用語を使わなくても、検索で実現したいことは聞けます。答えが曖昧なまま、対策項目だけを増やす必要はありません。
制作することと、公開後に育てることを分ける
サイトを納品することと、検索からの集客を継続して改善することは、担当する作業が違います。
制作では、情報を整理し、ページの内容が伝わる見出しやリンク、検索エンジンが内容を確認できる構造などを検討します。一方で、公開後の記事追加や情報の見直し、反応を見ながらの改善を誰が担うかは、別に決めておきたいところです。
ここを分けずに「SEO対応込み」とだけ伝えると、納品後も記事を書いてもらえる、順位が上がるまで改善してもらえる、といった期待の違いが生まれるかもしれません。
提案書には、何を行うかに加えて、公開後に誰が何をするかも書ける状態を目指します。制作だけで検索順位や問い合わせ数を保証することはできません。
プラグインの名前だけでは、提案は決まらない
WordPressならSEOプラグインを入れればよい、と考えたくなるかもしれません。ただ、設定のための道具を選んでも、サイトで何を伝え、どのページを用意するかまでは決まりません。
「SEO対応」という言葉を、今回行う作業に置き換えてみてください。
- 既存サイトの問題を確認するところから必要か。
- ページ構成や原稿も提案に含めるか。
- 公開後の更新や改善を誰が担当するか。
この範囲によって、技術担当に見てもらう内容も費用も変わります。細かな設定方法まで、デザイナーが先に決める必要はありません。
「SEOもお願いしたい」と言われた段階から相談できます
要望を持ち帰った時点では、対応範囲が決まっていなくても構いません。
クライアントが検索で実現したいこと、現在のサイト、予定しているページ構成。分かっている情報をもとに、制作で対応することと、追加で確認することを一緒に整理できます。
「提案書に何を書けばよいか分からない」「この見積りにSEOのどこまで含めるべきか迷う」。そんな段階なら、記事下の相談ボタンから、打ち合わせで出た要望を聞かせてください。